カニの記録 73

 

先日「かいじゅう」という映画を見て、それについてYOUTUBEで色々調べたからか、おすすめ動画に次々と統合失調症関連の動画が上がってくる。その中のテレビの録画で、17年引きこもりしていた男の人のドキュメンタリーがあったので見る。

 

男の人の引きこもり期間は14歳から31歳まで。父親と祖母の仲が悪く、毎日物をぶつけあったりの喧嘩がずっとあって、幼いころからそうゆう中で怯えながら過ごしてたと言う。引きこもりを続けて31歳の頃には髪の毛が膝下まで伸び、歯がボロボロになって、このままでは死ぬと感じたけど、家族には頼れず、血で塗った歯型を紙に取り、それを歯医者に郵送で送ったところで外部とのつながりが出来て、そこから徐々に自立への道へとつながっていく。テレビ撮影の時点では実家を離れて一人で暮らし、障害者の就労支援施設で指導員として働いていて、すごい人だなと思った。17年遅れでの社会復帰で大変なことやストレスも感じやすく、いろいろ診察受けながらの仕事や生活だけれど、引きこもりの以前に比べめちゃくちゃ幸せだから、このまま進みたいと言うてるとこは、神様を見てるような気持ちになった。

 

 

テレビには父親と祖母は出て来なかったが母親が出てきた。母親は「なんでこんなことになったんだろう」と言う思いでいっぱいだったらしい。映画の途中で男の人が実家を訪れ、ちゃぶ台のある居間で母親と話すシーンがある。編集のいやらしさもあるかもだけど自立出来た息子のことをどう思うか問われた母は「いい嫁の来てがあればねぇ」と愚痴をこぼす、の瞬間、「お前のそうゆうとこな!」って、私は画面の母親の顔を指差して声を上げてしまった。母親の「なんでこんなことになったんだろう」に対する返答、花輪和一先生の漫画の台詞を借りれば、あの世でせいぜい自己実現しろや、である。ええ歳こいた私の胸のうちにまだある怒りというか、残念さ、そうゆうのが画面の母親の態度を見て一気に噴き上がってくるのを感じるが、いまだにそうゆうのに囚われている自分もまた、この母親と同じ場所を彷徨い歩いてるんだろうな、と思う。

 

母親からの嫌味を食らった男の人は、思わずちゃぶ台の上に顔を伏せ、そのまましばらくしばらくして右手をそっと母親の肩に乗せる。必死で怒りを収めようとしてるのが伝わってくる。なんて優しい息子だろうと思った。

 

 

母親の嫌味で思い出したけど、そうゆう、どコンセプトCDを作ってました、わし。サブスクでは聞けない美しさがあるので、通販かライブでご購入いただき聞いてみてください、アエラに載ったりして1000円です → 通販

 

 

再開したさざなみに「新しい家族」という題で、コンプレックスの話、バイト先の銭湯で思ったこと、バイト先で働いてる人、お客さん、ライブ仲間の人ら、その他もろもろ、新しい家族や思っていこかな、そんな話を書いた。映画館のバイト終わりで銭湯へ行き、来てた常連さんと立ち話。番台で貸し出してるレンタルタオルがえらい綺麗に畳まれてたのでバイトの子に聞くと、愛知県から湊河湯に入ったO君の影響で最近みんなそうしてるらしい。立ち話してた常連さんはソープランドでボーイしてて、毎日何百枚もタオルを畳むらしく、綺麗な畳み方をレクチャーしてくれた。人となんでもない話ができる場所、立ち飲み屋とかもそうだけど、銭湯もまたそんな場所ではあるなと思う。別の日、バイトで番台してると「こんなに人と喋ったん久しぶりや」と笑顔で帰って行くお爺さんがいた。聞くと84歳、お婆さんと二人暮らしであんま喋ることないねん、らしい。

 

 

高知行く前くらいから薄らあった躁っぽい波、なんかもうちょいキテるなーっていう先週末。さざなみの作業しながら、ちょっと手を広げすぎてるな、と思ったりする。ネットで躁のときの過ごし方を調べると、極力余計なことをしない的なことが書いてあり、自分のこうゆう、ってどうゆう感じか説明出来んけど、デッカいブラックホールみたいなんが胸のうちにあって、そこに落ちひんようにバタバタ逃げ回ってるみたいな、何か手を動かして、何か考えてしてないとざわわ、ざわわ、だから余計なことばかりする、でもそろそろ決着つけたい、と今回はとりあえず自宅で発狂しながら髪の毛をブリーチしてみ、そして様子見。ていうか唯の情緒不安定なんかな、とにかく怪我だけ気をつけたい。

 

 

出来たさざなみを元町や西出町あたりのお店にお願いして回る。以前頼んでて再開するお店は概ねおめでとうムードでありがたかった。元町のスペースオーに行ったら、昔のバックナンバーがまだ残っていた。あるお店に行くと店主さんから「カニさん、大丈夫ですか?」と聞かれ、やっぱ目ぇ吊り上がってるんかな?と恥ずかしくなったが、先日夜に商店街を通ってて映画館の中を覗くと、私が受付の椅子でめっちゃ項垂れてたらしい。多分居眠りしてたんだと思う。

 

 

朝起きて、なんとなく左胸のあたりに違和感がある。そういえば明け方に心臓痛なる夢見たような気もする。心臓って寝てる間も動いてるから心筋梗塞って起きてる時に起こるとは限らん、寝てる時になったらそのまま死ぬ場合も考えられる、となると数日後にバイト先なり、知り合いなりで連絡取れんくて、あいつどないなっとんねん的に様子見にアパートを訪れ、ほんで布団の上で死んでるやん、みたいなシーンもありうる、だから絶対フルチンで寝たらあかん、ていう結論に至る。

 

 

昨日は梅田ハードレインでライブ。なんとしても1曲作ろうと思い、奥田民生の息子の替え歌とビートルズのA DAY IN THE LIFEを合体させたネタ曲、おれのA DAY IN THE LIFE、覚え切らんまま投下。ライブはまま楽しく、さざなみもハケて、作った甲斐あった。昼のコピー屋バイトの最中も、なんとなく泣いたらスッキリすんのになぁて納品の車ん中でCHAIのフューチャーからブルーハーツのファーストの出だしだけ、今だに心震えてじんわり涙出る。そうゆうのもあって、ライブの自主アンコールでブルーハーツする。おっさんマジキモくもある、でもいい。

 

ライブのあと、あうんさんすうじいさんから「ブルーハーツとか好きなんや」と意外な感じで言われる。そら好きでしょ、あんなん、能年玲奈みたいなもんでしょ。でもブルーハーツとジュンスカ他との違い、ピーズとグレイトリッチーズ他との違い、なんなやろという話になり、すうじいさんは私ほど差を感じてないようだったけど、私はブルーハーツとピーズ以外はあまりよく知らず、けど全然別もんな風に思ってたり、なんなんやろなと思いながら、久しぶりにピーズ聞きながら帰る。

 

 

「底なし」。この曲以上にカッコいい曲ないでしょ。アパートの下まで来て、4階まで荷物持って登るんしんどなり夜中1時、道端に座ってピーズ聴きながらタバコ2本吸う黄髪48歳、もうやけくそで行くわ、って気持ち。

 

 

次のライブはこちらです。正木カイくんいよいよ覚醒のときか!どこまで自分に酔っ払えるかが勝負どころ、わしゃ酔っ払うよ!自分によ!外野の言うことなど知るかー!

 

10.6(日)正木諧 presents datkids 再始動 "kasane"

場所)春日野道Make Shift

   神戸市中央区割塚通7丁目1-183

出演)datkids(BelleEpoque) / Sam Brothers / 赤間モエナ / アサオカ01&とってもイカしたイモバンド / カニコーセン / ミー・ガー・ルー

時間)OPEN17:30 / START18:00

料金)2000円

 

○わしの出番は20:30です。応援よろしく。