カニの記録 78

 

12月のライブのチラシあと3個。ライブしてチラシ作っての繰り返しを死ぬまで続けるんかと思うと果てしない気持ちになる。

 

 

ちょっと寒なってきて家でコーヒーして飲みたいなと思ったけど、コーヒーフィルター乗せるやつがないので原付でコーナンへ買いに行く。ほんで無事フィルター乗せるやつを買い、西行きの43号線右折して大倉山の方へ戻ろうとするが、この道片側2車線あるし中央分離帯もある、2段階右折せなあかんのかどうか、けど2段階右折する用の破線がアスファルトに描かれてないし、まあええわ、普通に右折したれと思ってるとパトカーの姿。もしかしたら違反かもやから大事を取って二段階しようと思うが道路の左端まで寄れず、直進。そのまま2キロくらい先の交差点まで来てしまい、ついでやからと自転車ポートで珈琲飲んで帰る。流れに乗れてないようでも、また次の展開はある、怪我したらしたで。

 

 

なんかなぁ、人生、と思いTATOO。線しか彫ってないから思ってたより痛くなかった。これで村田藤吉さんと腕組んで一緒に歩ける。反対の腕や首周りにもやってみたい。20代初期、元嫁さんから「あんたが全身刺青彫ってビルから飛び降りる夢見た」と言われたことがある。それを聞いた時は(なんかほんまに自分やりそう)と思った。左腕で村田さんのTATOOが駆け出し、何かしらの助走が始まったんかも知れないけど、養育費払う期限の55歳までは人工透析受けながらでも生きたいです。

 

 

先週水曜日は加古川に出来たライブハウス「gratz」でライブ。めちゃめちゃ久しぶりに加古川、なんか西日が凄かった。対バンは吉本の芸人バイク川崎バイクさんとほりゆうじさん。トークコーナーがあって心配やったけど予感的中、何喋ってええか分からず、聞かれた質問にも面白く返せず、最終的にバイク川崎バイクさんから「好きな食べ物なんですか?」って聞かれる始末。まあ仕方ない。ほりさんは前もって仕込みとかもしてて、トークうまいこと行ってました。とにかく身一つで全国飛び回ってる芸人さんていうのはパワーが凄い。

 

 

ライブ後。福山から見に来てくれたちょび髭カレーのシロウさんと飯食いに「てんじく」まで車乗せてもらう。しかしてんじくは改装工事中、仕方なく一人で駅そばを食う。値段も上がったけど、それより乗っかってる天ぷらがめちゃくちゃ小さくなってた。雪の宿くらいのサイズしかなかった。なんかもう日本は近々終わるような気がする。終わる頃には天ぷらが牛乳瓶の蓋くらいのサイズになってるんだろうと思う。そば食うたあと加古川のメンズらと30分ばかし路上呑みした。

 

 

ほんで週末3連休。土曜日は毎年恒例の寝屋川サインで昼ライブ。乗り換えの京阪京橋駅でフランクフルト買い食い。ゴンゴンズの奥村さんのことを思いながら3口で食べ終える。こうやって毎年フランクフルト食うことが線香上げる代わりになるとは思いもしなかった、てわけでもないか。結構前から奥村さんの体調悪そうではあった。思い返すと、奥村さんは早くからカニコーセンの良き理解者だった。イベントの転換中にDJであのねのねの「みかんの心ぼし」をかけて下さったのを覚えている。私はまだ生きてこの世でアホな曲が作れる、真面目にアホな曲を作らなければだ。

 

 

ライブは超アットホームだった。栗拾いか町内の運動会か、なんか秋っぽい雰囲気漂う中でチャラっと演奏。ライブ後はテーブル囲んで雑談。親戚の法事で集まってるみたいな感じで、子供さんにトランプ占いしてもらったり。占いの結果は笑いが起こるほど良くなかったぽく、みんな笑ってた。私が転ぶとみんなが笑う、そんな役柄を生きていくのだ、カニコーセン。

 

 

これもまあ毎年恒例で立ち飲みつつみへお客さんと飲みに行く。アジフライ、イワシの煮付け、芋水割り3杯、しみじみ飲んで食ってお開き。私らが店に入ったころ手伝いをしていたお父さんはいつの間にか居なくなってた。息子さんが代わりに入って、そこからお母さんも動きが良くなり、バリバリ注文を回していた。退いたお父さんは何してるんだろう、一人テレビでも見てるんかと思うと、ちょっと胸が痛くなった。秋の風、随分と冷たくなりました。

 

 

日曜日。朝4時に起きてライブの準備。神戸空港へ向かうポートライナーから日の出が見えた。

 

 

ほんであっという間に墨田区京島に到着。商店街周辺で一月にわたってやってる「すみだ向島EXPO」いうのに参加さしてもらった。

 

ここに至る経緯が若干ややこしく、このあたりで新規に店やったりイベントしたりの人らの中で村中裕季さんという舞踏家の方がいて、その人がEXPOの期間中毎朝11時に店の床穴から泥まみれで這い出てくるパフォーマンスをやることになり、なんかそれのBGM的なもんないかなとミーティング中にスマホのSiriに聞いてみたら、私の「日傘のおばちゃん」いう曲を提案され、聴いてみたらまあいけんこともないかなてことで、ほんでたまたま知り合いの知り合いみたいな人がミーティング内に居たりもして、私のとこに連絡が来た、という流れ。人同士の縁もAIが取り持つ時代になったなと感じる。

 

 

で11時。前日の酒も若干残ってガサガサな状態だったが、コンビニのペット焼酎で向かい酒してテンション上げ、乗り切る。ていうか村中さんのパフォーマンス、普通に危ないぞと怪我が心配になる激しさ。

 

 

床下から這い出て商店街を練り歩く村中さん、風呂用のブーツ履くんや。道が泥で汚れるからとか、そうゆう配慮があるんだろうか。東京に暮らす人はマナーがしっかりしていると思う。

 

 

パフォーマンはすぐに終わり、夕方のライブまでどないかして時間を潰す。

 

 

たまたまこの日は商店街の食べ歩きイベントと被ってて、いろんな屋台が出ており、焼酎飲みながら一人食べ歩きを楽しむ。なんか宙ぶらりんな心持ちだけど、周りの人の会話とか聞きながら過ごす。新開地の路上で意味もなくワンカップ持って立ってるおっさんに今私はなっている。

 

 

子供が出来てベビーカーを押してた頃、世の中にはこんなにベビーカーが溢れてるのか、って思ったけど、実際少子化は止まってなかった。要は自分中心にしか景色が見えてないということで、自分がストリート系のおっさんになると、世の中にストリート系のおっさんの数が急に増えたように感じる、ただそれだけ。京島の商店街でもフリーなおっさんの棒立ち姿を多数見かけた。

 

 

商店街を歩いてると、良さげなお店を発見。

 

 

お店というよりギャラリー。主人の作品があちこちに吊るされていて、最終的に何屋なのか分からない状態である。

 

 

梟をモチーフにした作品が多かったと思う。梟って何かのシンボル的なんやろか。そういえばファービー人形も梟ぽくあったし、梟がなんであるか分かる日が自分にも来るんだろうか。来ればいいけど。

 

 

贅沢なコラージュ。こんなんジャニーズのオタクの人とか来たら失神してまうやろな。

 

 

もう有名人やったら何でもええ、そうゆう部分も感じる。

 

 

ご主人のアートを存分楽しましてもらったし、何も買わんのも悪いなと思って100円の風呂敷を1つ買う。店の主人にお会計頼もうとしたけど、他のお客さんに作品の解説するんが忙しそうで、店の奥の住居スペースに居たお母さんのところへお金を払いにいく。

 

私の経験上、旦那の自己顕示欲、承認欲求が爆発してる場合、大概それに対して嫌悪感を持ってる、呆れてる、そうゆう奥さんの姿をイメージしていた、自分の場合もだし、各地でそうゆう光景を見てきたし。スターワンの場合はちょっと違って、奥さんも何となくアーティスティックな雰囲気をまとった方だった。ほんで100円の風呂敷を買ったら、店の奥から同じ風呂敷をもう1つ出してきてくれて、私にくれた。

 

 

さらに手作りのお守りみたいなんももろた。「1+1=∞(無限大)」。KinKi Kidsのツアータイトルとかになってそうなこの言葉も夫婦の在り方みたいなんを説いてそうな、まあお父さんとお母さんはそれを実感しながら生活してそうではあった。

 

 

その後、品川さんという方のご案内で中里和人さんて言う写真家の展示を見に行く。展示会場は町工場の二階にある、今は使われていない社員寮で、とても良い雰囲気だった。平べったい便所の窓から見える東東京のお墓。卒塔婆が茫々に生えてる感じが独特だなと思う。いいなと思って買った写真集はカバーも格好良くて3000円。値打ちある本が買えた。

 

 

ほんでライブ。見守り隊の姿もちらほら、ありがとうございます。場所の雰囲気もあってええ感じに出来たと思う。ライブ後の物販、帽子が3個も売れた。外国人のお客さんがCDを買ってくれて、初めてローマ字でサインした。

 

 

イベント終わりに毎日やってる長屋2階からのバイオリン演奏。最終日言うこともあってこの人だかり、演奏が終わった後も拍手が鳴り止まず。一ヶ月間お疲れ様でした。

 

 

で、ここからもう一盛りあり。ライブさしてもろた会場へ一服しに戻ると、この日の店番をして下さってた陶芸家のてっちゃんさんが、懸命にダンボールロボットに変身しようとしていた。

 

 

午前中、私が現地に着いた時にてっちゃんに一応挨拶して、その時からオモロい雰囲気な人やなとは思っていた。弁髪の見た目以上に内面が。すごい真剣にライブ会場の設営を考えてくれてたり、「めっちゃ真剣に考えてくれてありがとうございます」と私が言うと「俺はそれが普通だと思ってる」と普通に答えておられたが、一直線な人なのだと思う。

 

 

そして、ロボ完成。こうゆう割と雑なアウトプットの仕方、高知のじんぜんじゅカフェの下尾さんを彷彿させる。

 

 

そして、ロボ出動。すれ違う商店街の人々はみんな笑顔でロボを見ている。そうゆうのが町の懐の深さかなと思う。我々のような人前でパフォーマンスする人間は炭鉱のカナリアみたいなもんだ。空気中の寛容度を測りながら、時には肺から血を吐いて死んだりもする。ロボはただ真っ直ぐに公民館へ向かっていた。

 

 

そしてロボ、公民館でそこはかとなく暴れる。私は今日来たばかりなので詳しいことは知らないけれど、EXPOに関わってて亡くなった仲間への追悼パフォーマンスであったらしい。バカだな〜って笑いながら見てた私だけれど、こうゆう行動力は尊敬する。

 

ロボの暴れが続いてるので、タバコを吸いに公民館の外へ出ると、会場から一人男が飛び出してきて、マーラインみたいにゲロを噴射させ、しれっと何処かへ消えていった。

 

 

そしてロボ、剥いだ自分の皮膚でゲロを綺麗に片付ける。これ、アンパンマンよりすごいことやと思う。なんかもう、キラキラしすぎて体がしんどい。

 

 

ロボの勇姿を見て感動した気持ちのまま、銭湯へ行く。ここは映画のパーフェクトデイズで役所広司が通ってた銭湯らしい。水風呂が井戸水なので肌がツルツルになった。途中で「知らない人」て言う名前で活動してる知らない人くんが風呂に入ってきて、乳首見せ合いながら湯船で少し話す。

 

軽い打ち上げ的なんに参加し、村中さんと少し話す。一ヶ月怪我なく終えれてよかったですねと言うと、4日目くらいで辞めたなった言うてて笑った。AIが取り次いでくれた縁やけど、この日だけでめっちゃ人に会って、いろんなもん見て、それが何なんてこともないけど、ありがたい経験さしてもらいました。ありがとうございます。

 

 

宿に泊まらせてもらい、缶のハイボール飲みながら寝落ち。夜中3時半に目が覚めて、急激に腹が減り出し、近所でやってる飯屋を探すと、夜22時から朝5時までやってる安いそば屋があり、そば食ってそのまま始発で羽田空港。泥ばばあ、スターワン、ゲロ、ロボ、なんか今年一番激しい24時間でした。

 

 

次のライブは千鳥温泉で有山じゅんじさんの前座です。来れる人、来てください。

 

11.12(火)有山じゅんじライブショー

場所)千鳥橋 千鳥温泉

   大阪市此花区梅香2丁目12-20

出演)有山じゅんじ

前座)カニコーセン

時間)OPEN18:00 / START19:00

料金)4000円+1ドリンク注文(食べ物持ち込み可)

 

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コメント: 2
  • #1

    まじたそ (日曜日, 10 11月 2024 10:28)

    風邪で寝込んでるんですが、金髪のカニさんが路上でうずくまってるのを発見する夢を見ました。酔っ払ったのか行き倒れたのかは知りませんがなんとなく心配です。

  • #2

    カニコーセン (日曜日, 10 11月 2024 14:25)

    >まじたそさん
    なんか現地味ありうな夢で怖い((((;゚Д゚)))))))

    風邪お大事に。