「さざなみ22号」2024年12月発行
根岸卓兵「あまりの波」
マサモトススム「角打ちとユニコーン」
ヒロツグ「おもんぱかる」
カニコーセン「家族写真」
No.22の表紙絵は座頭市物語。ただ線をなぞっただけのイラストでも存在感があるんは、やっぱ勝新太郎の身のこなしの良さなんだろうなと思います。
根岸くん「あまりの波」。深夜のテレビに映る津田沼の街を歩いた話。いわゆる散歩好きのおじさんがやるような街ブラ感はあまりなく、わざわざ電車で遠くに赴き、土山(根岸くんの地元)にもありそうなチェーン店を回る、そのあたりが根岸くんのチャーミングさだなと思います。私もライブなどで遠出して、何もない住宅地の薄い景色の中を歩きますが、すごく心がザワザワして落ち着かない、でもこの寄るべなさに慣れないとな、おそらく大学で一人暮らし始めた頃からそんなこと思いつつ一人で歩き続けているけど、実はあまり性に合った趣味でもないんじゃないか、ただのスパルタを自分に強いてるんではないか、と最近になって思ったりします。しかし他に縋るアテもなく、やっぱり歩いてしまう。根岸くんはどうなんだろ。
マサモトさん「角打ちとユニコーン」。根岸くんと同じくマサモトさんの話も街ブラから繋がるような話で、マサモトさん流控えめオープンマインドでの徘徊、人との交流、そうゆうのがインマイマインドでの小さな事件にリンクする、マサモトさん嬉しかったんやな、て言うのがひしひしと伝わる内容。天五中崎商店街「堀内酒店」の雰囲気を丁寧に描写する感じも、場所に対する愛情すごい感じる。ライブ見に行くようなテンションで酒飲んでるおっさんらの会話を聞いてるんも面白かったです。
ヒロツグくん「おもんぱかる」。純度の高いエッセイのネタがサウジアラビアの海底油田くらい埋蔵されてる、そんな環境にヒロツグくんが居る事実が徐々に判明して、わしもエラい子に文章お願いしたもんですわ。ヒロツグくんが住み込みで仕事してるラブホは姫路市の街中からは少し外れた、死体とか簡単に遺棄できそうな果てしない場所にあり、そうゆうとこで時計仕掛けのオレンジのアレックスみたいなことしてるおっさんが居る、それを半分迷惑がりながらも無表情におもろがってるヒロツグくんのヤバさ、介護入門の逆バージョンみたいなん書いたら芥川賞取れんちゃうん、でもどうやってもカタルシスに繋がりそうにないから芥川賞無理、みたいな面白い内容。
カニコーセン「家族写真」。何年かおきのペースでブログを読んだ実家の姉から苦言がある。本当はブログ書いたあかんことになってるんですけど、もう病気なんで諦めてください、ごめんなさい。人によっては重い内容かもしれないですが、DV家庭で育った人なら普通、みたいなこと書いてるような、書いてないような。
以上、そんな感じで元気にお送りします。下記のお店やさん、ライブ会場で配ってます。届くんに、または配るんに時間かかるとこもあるので、あるとこにはあるし、ないとこにはない、でご了承お願いします。
・石垣島 たばこや
・沖縄 CD屋
・清川 酒場芫
・高知 slowhand mojo
・高知 じんぜんじゅcafe
・高知 太陽の眼
・宇和島 パン屋トムトム
・福山 Mercy,Mercy 彷徨うカレー
・岡山 ながいひる
・加古川 ソトノマ
・西出町 ニューヤスダヤ
・西出町 アコークロー舎
・元町 喫茶ポエム
・元町 お好み焼きさか田
・元町 元町スペースオー
・元町 汎芽舎レコード
・千鳥橋 千鳥温泉
・庄内 三軒め酒場 ニューカレドニア
・なんば ベアーズ
・高槻 ナッシュビルウエスト
・元田中 サロンド毘沙門
・河原町三条 六曜社一階
・河原町三条 JET SET
・木屋町三条 深夜喫茶/ホール 多聞
・木屋町三条 UrBANGUILD
・寺町御池 アローントコ
・浄土寺 ホホホ座
・和歌山 本町文化堂
・紀伊田辺 Acoustic Life
・四日市 ルークレコード
・犬山 珈琲ボタン
・浜松 エスケリータ68
・新宿二丁目 ホモ本ブックサロン・ド・テ「オカマルト」
何年か前にしんどなって中断した「さざなみ」を21号からまた再開します。何年前に何年続けたのかも定かじゃなく、でも2ヶ月おきに出してたから40ヶ月は続けた、やから3年ちょっと。どんなんかと言うと、エッセイみたいなんを何人かで持ち寄って以前はA4用紙裏表で自宅でコピーしてたけど、今回からA5の見開き何ページかで作ってます。エッセイの内容もメンバーにおまかせです。ではメンバーを簡単に紹介します。
根岸卓平くんは前回から引き続き。私、昔めちゃくちゃブログ書いてる時期が10年近くあって、でも根岸くんのブログを読んで「自分もやりたいな」と思ったんがきっかけです。その頃根岸くんもまだ20代前半で、文章の勢いというかスピード感がすごかった。今は少し落ち着いて、東京で女性自身の記者、もっと偉くなってんのかな、でも文章の仕事をプロで続けてます。さざなみには可愛い系の文章をいつも送ってくれます。
マサモトさんはカニコーセンのライブにもよく来てくれる方で、いつもライブの模様をTwitter140文字で熱くレポートしてくれます。普段は多分鉄工所みたいなところで男らしく働いているみたいですが、休日になると夜行バスを乗り継いでストリップとかライブを見に行き、現地の立ち飲み、喫茶店、定食屋、銭湯、ネットカフェなどなど彷徨いつつ人間観察、Twitterとかだとやや大袈裟な語り口が持ち味だと思うんですが、酒飲んだりしながら旅先での出来事とか話してくれるんがめっちゃおもろいんです。多分人間観察しながら人にどう伝えるか常に考えていて、だから話もまとまっていて、そうゆうの作文で読みたいなと思ってお願いしました。今回はフィクションでいうことでしたが、マサモトさんが普段話してくれる感じの、おっさんの心の内側での攻防戦が面白かったです。
ヒロツグくんは吉備津くんで、こないだのライブの時初めて話したら、実家がラブホを経営していて、面白エピソードを何個もありそうやなと思って作文頼みました。1回目からラブホの面白エピソード総集編みたいな、とんでもない話ばかりで笑いました。
ほんで私ですが、これと言って書くことも書く意欲もなく、空いたスペースを埋めるつもりで書きましたが、書いてると段々真面目になってきて、まあ生きにくさみたいなことについて書いてあります。
最後に「さざなみ」という冊子のタイトルについてですが、なんかロックの用語みたいなんで「EVER ROLL」、転がり続けるぜみたいなんがあり、でも学生の頃にその言葉を知って、一般庶民はそんなに転がらへんしなって思っており、そうゆうことを「NEVER ROLL」かなと思ってメヒカブレ堀川師匠に話したら、てか「NO ROLL」じゃんと返ってきて、確かに、じゃあ応用して「NEW WAVE」みたいな用語も「NO WAVE」だなと、そんなこと思てた時期があり、でもちょっと格好付けすぎかなと思って、「さざなみ」くらいがええかなと思い、別に冊子にちなんで考えた名前じゃないけど、ちょっと読んでくれる人の心がさざなみ程度にざわつけば嬉しいかな、そんな感じです。こないだ行った四日市のルークレコードの森山直子の棚札が「ざわわ」やったん笑いましたが、話戻って題字は芸術家の池田慎さんに書いてもらいました。イラストはわしです。
一応ライブで無料配布するので、気になる方は声かけてください。勝手に馴染み感じてるお店にも置いてもらってます。以下お店。
・石垣島 たばこや
・沖縄 CD屋
・清川 酒場芫
・高知 slowhand mojo
・高知 じんぜんじゅcafe
・高知 太陽の眼
・宇和島 パン屋トムトム
・福山 Mercy,Mercy 彷徨うカレー
・岡山 ながいひる
・加古川 ソトノマ
・西出町 ニューヤスダヤ
・西出町 アコークロー舎
・元町 喫茶ポエム
・元町 花森書林
・元町 お好み焼きさか田
・元町 元町スペースオー
・元町 汎芽舎レコード
・元町 トクサン
・千鳥橋 千鳥温泉
・庄内 三軒め酒場 ニューカレドニア
・なんば ベアーズ
・高槻 ナッシュビルウエスト
・元田中 サロンド毘沙門
・河原町三条 六曜社一階
・河原町三条 JET SET
・木屋町三条 深夜喫茶/ホール 多聞
・木屋町三条 UrBANGUILD
・寺町御池 アローントコ
・浄土寺 ホホホ座
・和歌山 本町文化堂
・紀伊田辺 Acoustic Life
・四日市 ルークレコード
・犬山 珈琲ボタン
・浜松 エスケリータ68